エックスサーバーのメール設定方法と活用ガイド
この記事では、国内シェアNo.1のレンタルサーバー「エックスサーバー(Xserver)」が提供するメール機能について、設定方法と使い方を詳しくご紹介します。
エックスサーバーでは、独自ドメインのメールアドレスを簡単に作成できるため、初心者の方にも扱いやすいのが特長です。Mac・iPhone・Windowsなど、主要なデバイス別にメールソフトの設定手順をわかりやすく解説しているので、誰でもスムーズにメールの利用を始められます。
エックスサーバーのメール機能とは?
エックスサーバーでは、取得済みの独自ドメインを用いてオリジナルのメールアドレスを作成し、利用することが可能です。ビジネスでもプライベートでも、本格的なメール運用を始めたい方に適した機能が揃っています。
メール機能の主な仕様
項目 | 内容 |
---|---|
メールサーバー | Postfix |
対応プロトコル | SMTP / POP3 / IMAP |
メールアカウント数 | 無制限 |
メールボックス容量 | 1~20,000MB(アカウントごとに設定可能) |
1通あたりの送信可能サイズ | 最大100MB(目安) |
受信制限 | なし |
送受信上限 | 1時間あたり1,500通、1日あたり15,000通(目安) |
送信認証方式 | SMTP AUTH |
ウィルスチェック | 受信時に自動スキャン |
これらの機能・仕様は、エックスサーバーのすべてのプランで共通です。
独自ドメインでメールアドレスを作成するメリット
独自ドメインを活用してメールアドレスを作成することで、以下のようなさまざまなメリットが得られます。
1. Webサイトとの一貫性が生まれる
Webサイトのドメインと同じ独自ドメインを使ったメールアドレスを設定することで、ブランディングにおける一貫性が保たれます。
たとえば、Webサイトが「example.com」の場合、
info@example.com のようなメールアドレスであれば、利用者にもわかりやすく、信頼感を与えることができます。
2. 複数のメールアドレスを柔軟に作成可能
エックスサーバーでは、独自ドメインを使って複数のメールアドレスを自由に作成できます。
たとえば、
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担当者ごとにアカウントを発行(例:takahashi@example.com)
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部署ごとにメールアドレスを運用(例:support@example.com)
といったように、組織の成長やサービスの多様化に合わせて、柔軟に対応できます。
3. 用途に応じた使い分けが可能
目的に応じてメールアドレスを分けて運用することで、業務効率や管理のしやすさが向上します。
(例)
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Webサイトからのお問い合わせ用:info@〇〇〇〇.com
-
個人用:「john@〇〇〇〇.com」
といったメールアドレスを作成し、目的によって使い分けることができます。
送信ドメイン認証技術「DKIM」について
2023年2月14日より、エックスサーバーのすべてのプランで、送信メールの信頼性を高める**送信ドメイン認証技術「DKIM(DomainKeys Identified Mail)」**が提供開始されました。
DKIMとは?
DKIMは、電子メールの送信元を認証する技術の一つで、送信ドメインが正当なものであることを証明する仕組みです。具体的には、送信メールに電子署名を付加し、受信側がそれを検証することで、ドメインのなりすましや改ざんを防止します。
DKIMによって、スパムメールやフィッシング詐欺対策、迷惑メールとして扱われるリスクを軽減を行い、メールの信頼性を高めることができます。
メールアカウントの追加・設定方法
ここでは、エックスサーバーのサーバーパネルを使ったメールアカウントの作成手順をわかりやすくご紹介します。
手順の流れ
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サーバーパネルにログイン
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「メールアカウント設定」をクリック
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設定対象ドメインの選択
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「メールアカウント追加」タブをクリック
-
必要情報を入力して作成
-
設定完了!
1. サーバーパネルにログイン
まずは以下のURLから、エックスサーバーのサーバーパネルへログインします。
※ログインには「Xserverアカウント」ではなく、サーバーIDとサーバーパネルパスワードが必要です。
👉 https://secure.xserver.ne.jp/xapanel/login/xserver/server/
2. 「メールアカウント設定」を選択
ログイン後、サーバーパネル内のメニューから「メールアカウント設定」をクリックします。
3. ドメインを選択
複数のドメインを管理している場合は、メールアカウントを作成したいドメインを選択してください。
4. 「メールアカウント追加」をクリック
「メールアカウント設定」ページが表示されたら、上部メニューの「メールアカウント追加」タブをクリックします。
5. メールアカウント情報を入力
作成画面にて、以下の情報を入力します。
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メールアカウント名(例:info、contact など)
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パスワード(任意の英数字)
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容量:初期設定は2,000MBですが、使用頻度に応じて変更可能です(例:使用頻度が低ければ1,000MBでも十分です)
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コメント(任意):「お問い合わせ用」「担当者用」など、アカウントの用途を記載しておくと管理がしやすくなります
入力が完了したら「確認画面へ進む」をクリックし、内容に問題がなければ「追加する」で確定します。
6. 設定完了!
「メールアカウント『○○○○』を追加しました。」と表示されれば、設定完了です。
このアカウントを使って、独自ドメインのメール運用をスタートできます。
メールアカウントのパスワード変更方法
エックスサーバーでメールアカウントのパスワードを変更する手順は以下の通りです。
手順
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サーバーパネルにログインし、「メールアカウント設定」へアクセスします。
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パスワードを変更したいアカウントを探し、「変更」ボタンをクリックします。
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新しいパスワードを入力します。
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内容を確認し、「変更する」をクリックすると、パスワードの更新が完了します。
メールアカウントの容量変更方法
続いて、メールアカウントの容量変更の手順をご紹介します。
手順
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パスワード変更時と同様に、サーバーパネルから「メールアカウント設定」へアクセスします。
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容量を変更したいアカウントの「変更」ボタンをクリックします。
-
希望する容量(MB単位)を入力します。
-
内容を確認し、「変更する」をクリックすれば、容量の設定変更が完了します。
パスワードや容量は、状況に応じて柔軟に見直すことができます。アカウントの安全性や運用効率を高めるためにも、定期的な管理がおすすめです。
メールソフトの設定方法
エックスサーバーで作成したメールアドレスを実際に使用するには、各種メールソフトでのアカウント設定が必要です。
メールソフトやアプリごとに画面構成は異なりますが、設定に必要な情報や手順は基本的に共通しています。必要事項を理解していれば、どのソフトでも対応可能です。
~Mac標準「メール」アプリでの設定手順~
ここでは、Macに標準搭載されている「メール」アプリを例に、設定方法をご紹介します。
1. メールアプリを起動し、環境設定を開く
-
Macの「メール」アプリを起動します。
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メニューバーの「メール」→「環境設定」をクリックします。
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表示されたウィンドウ上部の「アカウント」タブを選びます。
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左下の「+」をクリックして新規アカウントを追加します。
2. アカウントの種類を選択
-
プロバイダの選択画面で「その他のメールアカウント」を選び、「続ける」をクリックします。
3. メールアドレスとパスワードを入力
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表示された画面で、作成済みのメールアドレスとパスワードを入力します。
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「名前」欄は任意で変更可能です(初期状態ではメールアカウント名が入力されています)。
-
入力後、「サインイン」をクリックします。
4. メールサーバー情報を入力
次に、受信・送信サーバー情報を入力します。これらはすべてエックスサーバーのサーバーパネル内
「メールソフト設定」画面から確認可能です。
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アカウントの種類:IMAP または POP を選択
PC(端末内)にメールデータを保存したい場合 → POP
サーバー上にメールデータを保存したい場合 → IMAP
-
受信用メールサーバー(POP/IMAP)、送信用メールサーバー(SMTP):例)
sv○○.xserver.jp
※エックスサーバーのサーバーパネルで確認することができます。
1.メールアカウント設定へ移動
2.メールソフト設定を選択
3.「受信メール(POP)サーバー」or「送信メール(SMTP)サーバー」に記載されている情報を確認して
コピー&入力
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ユーザー名:メールアドレス
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パスワード:設定済みのパスワード(自動入力されている場合もあり)
5. サインインして設定完了
入力が完了したら「サインイン」をクリックすると、メールアカウントの設定が完了します。
6. 最後に送受信の確認
設定が完了したら、必ずテスト送受信を行ってください。送信できない・受信できない場合は、入力情報に誤りがないか再確認しましょう。
~iPhoneでのメール設定方法~
ここでは、iPhoneにエックスサーバーで作成したメールアドレスを追加する方法をわかりやすく解説します。
1. 「設定」からメールの設定画面へ
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ホーム画面から「設定」アプリを開きます。
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メニュー一覧から「メール」を選択します。
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「アカウント」をタップします。
2. 新しいアカウントを追加する
-
「アカウントを追加」をタップします。
-
表示されるプロバイダ一覧から「その他」を選択します。
-
続けて「メールアカウントを追加」をタップします。
3. アカウント情報を入力
以下の情報を入力し、「次へ」をタップします。
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名前:任意(メールの差出人として表示されます)
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メール:設定したいメールアドレス(例:info@example.com)
-
パスワード:エックスサーバーで設定したパスワード
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説明:任意(例:仕事用メール、〇〇ドメイン など)
4. メールサーバー情報の入力
以下の情報を入力します。
-
名前:任意(※差出人としてメール受信者に表示される)
-
メール:設定したいメールアドレス(例:info@example.com)
-
説明:任意(※設定するメールアカウントの用途など)
次に、受信メールサーバー、送信メールサーバーの情報を入力します。
-
ホスト名
※サーバーパネル内のメールソフト設定に記載されています。
サーバーパネル→メールアカウント設定→メールソフト設定
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ユーザ名:設定したいメールアドレス(例:info@example.com)
-
パスワード:設定するメールアカウントを作成した際に設定したパスワード
5. 設定の保存と動作確認
入力内容を確認し、「保存」をタップすると設定は完了です。
必ず最後に送受信のテストを行い、正常にメールが使えるか確認しましょう。
~Windows向け|Outlookでのメール設定方法~
ここでは、Windows環境でMicrosoft Outlookを使用し、エックスサーバーのメールアカウントを設定する手順を解説します。
1. Outlookの設定メニューを開く
まずOutlookを起動し、画面右上の歯車アイコン(設定)をクリックして、設定メニューを開きます。
2. アカウント追加画面に進む
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設定画面の「アカウント」メニューを選択します。
-
「メールアカウント」の右側にある「アカウントの追加」をクリックします。
3. メールアカウントの入力
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「おすすめのアカウント」画面が表示されたら、追加したいメールアドレスを入力し、「続行」をクリックします。
4. プロバイダーの選択(POP or IMAP)
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メールの受信方式として「POP」または「IMAP」を選択できます。
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POP:メールをPCに保存したい場合(オフラインでも閲覧可能)
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IMAP:メールをサーバー上で管理したい場合(複数端末と同期可)
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※本記事では「POP」を例に説明します。
5. 詳細設定の入力
以下の設定にしておきましょう。
パスワード | サーバーパネルでメールアカウント作成時に設定したパスワード |
表示数を増やす | デフォルトのオン |
おすすめの設定を使用する | オフ ※エックスサーバーなどの独自メールは非対応もしくは正常に動作しない場合があるため |
POP受信サーバー | サーバーパネル内のメールソフト設定に記載 |
ポート(受信用) | 995 |
セキュア接続タイプ | SSL/TLS(推奨) |
SMTPユーザー名 | 登録するメールアドレスを入力 ※パスワードは空でOK |
SMTP送信サーバー | サーバーパネル内のメールソフト設定に記載 |
ポート(送信用) | 465 |
セキュア接続タイプ | SSL/TLS(推奨) |
※受信サーバー(POP)と 送信サーバー(SMTP)の入力において、先程説明したMac、iphoneの設定時と同様に、エックスサーバーから確認することができます。
6. POPアカウントの同期設定
OutlookではPOPアカウントを利用する際に、Microsoft Cloudと同期を求められる場合があります。内容を確認し、「続行」をクリックします。
7. 設定完了
「成功!」と表示されれば設定完了です。メールの送受信テストを行い、正しく動作するか確認しましょう。
まとめ
本記事では、エックスサーバーでのメールアドレス作成方法から、各種デバイスやソフトでの設定手順、そして送信ドメイン認証「DKIM」などのセキュリティ機能まで、メール機能の使い方を幅広くご紹介しました。
エックスサーバーのメール機能は、初心者の方やサーバー操作に不慣れな方でも簡単に扱える設計となっており、安心してご利用いただけます。さらに、メールや電話による充実したサポート体制も整っているため、困ったときも安心です。
独自ドメインのメール運用を始めたい方は、ぜひ今回の内容を参考に設定してみてください。