SSL証明書のインストールが完了したのにサイトがhttpsで表示されない場合、原因のほとんどは「リダイレクト設定がされていないこと」です。証明書を入れただけでは、httpでのアクセスはhttpのまま表示され、httpsへ自動で切り替わりません。解決するには、サーバー上の「.htaccess」ファイルに3行ほど追記して、httpアクセスをhttpsへ転送する設定(常時SSL化)を行います。本記事では、その原因と具体的な設定手順、つまずきやすいポイントまで解説します。
SSL証明書を入れてもhttpsにならない原因

SSL証明書のインストールと、httpsへの自動転送は別の作業だからです。証明書のインストールは「httpsでアクセスできる状態を用意する」ところまでで、実際に訪問者がhttpでアクセスしてきたときにhttpsへ切り替える処理は、サイト側で別途設定する必要があります。この転送設定を「リダイレクト設定」と呼び、有効にすることではじめてサイト全体が常時SSL化されます。
解決策は「.htaccess」でhttpsへリダイレクトすること
結論として、サーバーの公開ディレクトリにある「.htaccess」ファイルへ、次のような記述を追記します。ファイルの先頭に書くのが基本です。
RewriteEngine OnRewriteCond %{HTTPS} offRewriteRule ^(.*)$ https://example.jp/$1 [R=301,L]記述するときは、次の2点を必ず守ってください。どちらも設定が反映されない原因になりやすいポイントです。
- ドメイン名を自分のものに変更する:「example.jp」の部分を、実際に運用しているドメインに置き換えます
- 最後に改行を入れる:記述の最終行のあとに改行を入れておかないと、正しく動作しないことがあります
設定手順|コントロールパネルから編集する流れ
多くのレンタルサーバーでは、管理画面(コントロールパネル)のファイル管理機能から.htaccessを編集できます。一般的な流れは次のとおりです。
- サーバーのコントロールパネルにログインする
- メニューから「ファイル」を開く
- ホームディレクトリから「www」→「htdocs」など、Webサイトの公開ディレクトリへ移動する
- 「.htaccess」ファイルがあるかどうかを確認する
.htaccessが既にある場合は、そのファイルの「詳細」や「編集」を開き、先頭に前述の3行を追記して保存します。.htaccessが無い場合は、「ファイル作成」から公開ディレクトリを保存先に指定し、ファイル名を「.htaccess」として新規作成し、同じ3行を記述して作成を実行します。
保存後、ブラウザで「http://」からアクセスし、自動的に「https://」へ切り替わればリダイレクト設定は成功です。
設定前に必ずバックアップを取る
.htaccessは、記述を1文字間違えるだけでサイト全体が表示されなくなる(500エラーになる)可能性がある重要なファイルです。編集前に必ず既存ファイルのバックアップを取り、問題が起きたらすぐ元に戻せる状態にしておきましょう。なお、.htaccessの記述内容自体はサーバー会社のサポート対象外とされていることが多いため、自己責任での作業となります。
WordPressの場合の注意点

WordPressでは、.htaccessを直接編集せず、常時SSL化に対応したプラグインを使う方法が一般的です。プラグインならリダイレクト設定に加え、記事内に残ったhttpのリンク(混在コンテンツ)もまとめて置き換えられるため、初心者でも安全に進められます。
また、WordPressは.htaccessにパーマリンク用の記述を自動で書き込みます。手動で追記する場合は、WordPressが管理しているブロック(「# BEGIN WordPress」から「# END WordPress」まで)の外側、ファイルの先頭に書くようにしてください。あわせて、管理画面の「設定」→「一般」でサイトURLがhttpsになっているかも確認しましょう。
うまくいかないときのチェックポイント
- ドメイン名を書き換えたか:「example.jp」のままになっていないか確認する
- 設置場所は正しいか:公開ディレクトリ(htdocsなど)の直下に置く必要がある
- ブラウザのキャッシュ:301リダイレクトは強く記憶されるため、シークレットウィンドウで再確認する
- 鍵マークが出ない:ページ内にhttpの画像やリンクが残っている「混在コンテンツ」が原因の場合がある
- 500エラーが出た:記述ミスの可能性が高いため、すぐにバックアップから復元する
よくある質問(FAQ)
Q. SSL証明書を入れれば自動でhttpsになりませんか?
A. なりません。証明書のインストールはhttpsでアクセスできるようにする作業で、httpからhttpsへ自動転送するには別途リダイレクト設定が必要です。
Q. .htaccessが見つからない場合はどうすればいいですか?
A. 存在しないだけなので、公開ディレクトリに「.htaccess」という名前で新規作成し、リダイレクト用の記述を書けば問題ありません。
Q. 設定後にサイトが表示されなくなりました。
A. 記述ミスの可能性が高いです。バックアップしておいた.htaccessに戻すか、追記した行を削除して表示が回復するか確認してください。
Q. 鍵マークが表示されないのはなぜですか?
A. ページ内にhttpのまま読み込んでいる画像やCSSなどが残っている「混在コンテンツ」が原因です。該当箇所をhttpsに修正すると解消します。
