LINEのデータは、種類ごとに消えるタイミングが違います。個人のLINEはトーク履歴が端末の中にしかなく、LINE公式アカウントのチャットは基本機能なら6か月、さらにグループトークの画像は2週間・ファイルは1週間という短い例外まであります。この記事では、どのデータがいつ消えるのかを一覧で整理し、消える前にやっておくべきバックアップの手順をWeb制作会社の視点でまとめます。
LINEのデータは「種類ごとに」消えるタイミングが違う

まず全体像から押さえます。「LINE」とひと口に言っても、個人が使うLINEアプリと、企業が使うLINE公式アカウントではデータの扱いがまったく別です。さらに公式アカウントの中でも、1対1のチャットとグループトークで期限が違います。
| 対象 | テキスト | 画像・動画 | ファイル |
|---|---|---|---|
| 個人のLINE(アプリ) | 端末内に保存(バックアップ必須) | 一定期間で閲覧不可 | 一定期間で閲覧不可 |
| 公式アカウント/1対1チャット(基本機能) | 6か月 | 6か月 | 6か月 |
| 公式アカウント/1対1チャット(チャットPro) | 5年 | 5年 | 5年 |
| 公式アカウント/グループ・複数人トーク | プランに準じる | 2週間 | 1週間 |
見落とされやすいのが最終行です。グループトークの画像2週間・ファイル1週間という制限は、月額3,000円のチャットProオプションを契約していても短縮されません。有料にしたから安心、とはいかない部分があります。
個人のLINE|トーク履歴は端末の中にしかない
個人のLINEアプリでは、トーク履歴はサーバーに保管されず、使っている端末の中に保存されています。つまり、スマートフォンを紛失したり故障させたりすれば、その時点で履歴は失われます。機種変更のときに履歴が消えたという相談が絶えないのは、この仕組みが理由です。
バックアップ先は、iPhoneならiCloud、AndroidならGoogleドライブです。LINEアプリの「設定」→「トークのバックアップ」から実行できます。自動バックアップをオンにしておけば、頻度を指定して定期的に保存されます。
ここで知っておきたい注意点が2つあります。ひとつは、バックアップに含まれるのは基本的にテキストだという点です。トーク内でやり取りした写真や動画は対象外なので、残したいものはその都度、端末のカメラロールやアルバムに保存しておく必要があります。もうひとつは、バックアップを取らないまま引き継ぎを行った場合、復元できるのは直近14日分だけになるという点です。「引き継ぎさえすれば全部戻る」と思い込んでいると痛い目を見ます。
LINE公式アカウント|1対1は6か月、グループには短い例外がある

企業側で使うLINE公式アカウントのチャット履歴は、基本機能では6か月で閲覧できなくなります。チャットProオプション(月額3,000円・税別)を契約すると5年に延長され、履歴のバックアップ機能も使えるようになります。
問題はグループ・複数人トークです。ここでやり取りされた画像・動画は2週間、ファイルは1週間で閲覧できなくなります。この期限はプランに関係なく適用されるため、有料オプションでも延ばせません。見積書のPDFや工事写真をグループに送ってもらって、1週間放置したら開けなくなっていた——というのは実際に起こり得ます。
対策はシンプルで、「グループに届いたファイルは、届いた日にダウンロードする」というルールを決めておくことです。仕組みで守れない部分は、運用ルールで埋めるしかありません。無料の範囲で履歴そのものを手元に残す方法は、LINE公式アカウントのチャット履歴を無料でバックアップする方法で詳しく解説しています。
消える前にやっておく3つのこと
期限を全部覚えておくのは現実的ではないので、次の3つだけ習慣にしておけば、失って困る事態はほぼ防げます。
- ファイルは受け取った日にダウンロードする:期限が最も短いのがファイル(グループで1週間)です。後でやろうと思った時点で危ないと考えてください。
- 写真は端末かクラウドに保存する:トーク内に置いたままにせず、アルバムや共有ドライブへ移します。個人LINEのバックアップには写真が含まれないため、ここを省くと復元しても画像は戻りません。
- 定期バックアップの日を決める:個人LINEは自動バックアップをオンにし、公式アカウントは月に1度など日を決めて履歴を保存します。「気づいたときにやる」では続きません。
保存先を決めておくことも同じくらい大切です。担当者個人のパソコンに置くのではなく、会社が管理するドライブに集約してください。顧客の氏名や連絡先が含まれるデータなので、置き場所が曖昧なままだとそれ自体が情報漏えいのリスクになります。
業務で使うなら「消える前提」で設計する
制作の現場でお客様の運用を見ていて感じるのは、LINEが便利すぎるがゆえに、記録として残すべき情報まで流れていってしまうことです。予約日時、金額、仕様の合意といった「後から確認したくなる情報」がトークの中だけにあると、消えた瞬間に確認する手段がなくなります。
サイト制作の観点では、次のような役割分担にしておくと事故が減ります。金額や仕様の確定はメールフォームや見積書などの記録が残る手段で行い、LINEは日程調整や気軽な質問に使う。そのうえで、フォームから届いた内容は自動でメールとスプレッドシートに残るようにしておく。こうしておけば、LINEの履歴が消えても業務の記録は失われません。
顧客とのやり取りを業務ログとして管理者側に残したい場合は、LINE公式アカウントではなくLINE WORKSを使う選択肢もあります。詳しくはLINE WORKSとLINEの連携方法をご覧ください。
よくある質問(FAQ)
LINEのトーク履歴は何日で消えますか?
個人のLINEでは、テキストの履歴は端末内に残り続けるため期限で消えることはありません。ただし端末を変えたり故障したりすれば失われます。LINE公式アカウントのチャットは、基本機能で6か月、チャットProオプションで5年です。
「保存期間が終了しました」と出た写真は復元できますか?
できません。この表示が出た時点で、その画像はサーバーから取得できなくなっています。送った側・受け取った側のどちらかが端末に保存していれば、その人から再送してもらうのが唯一の方法です。
グループトークのファイルが1週間で消えるのは有料でも同じですか?
同じです。グループ・複数人トークの画像・動画2週間、ファイル1週間という期限は、チャットProオプションを契約していても適用されます。届いたその日にダウンロードしておくのが確実です。
機種変更でトーク履歴を確実に引き継ぐにはどうすればいいですか?
古い端末で先にバックアップ(iPhoneはiCloud、AndroidはGoogleドライブ)を取ってから引き継いでください。バックアップなしで引き継ぐと、復元できるのは直近14日分に限られます。異なるOS間(iPhoneとAndroid)の移行では、テキストの履歴を引き継げない点にも注意が必要です。
バックアップに写真や動画も含められますか?
トーク履歴のバックアップに含まれるのは基本的にテキストです。写真や動画は、その都度アルバムや端末に保存するか、共有ドライブに移しておく運用が必要です。
まとめ
LINEのデータは、個人LINEなら端末を失った時点で、LINE公式アカウントなら6か月で、グループの画像は2週間・ファイルは1週間で失われます。期限を覚えるより、「ファイルは届いた日に落とす」「写真は別に保存する」「バックアップの日を決める」の3つを習慣にするほうが確実です。
スリーディープラスでは、LINEとWebサイトを組み合わせた問い合わせ導線の設計や、記録が残る仕組みづくりのご相談を承っています。「大事なやり取りがLINEの中にしかない」という状態に心当たりがあれば、お気軽にお問い合わせください。
