Canvaデスクトップアプリは入れるべき?ブラウザ版との違いと動作要件

Canvaのデスクトップアプリは、公式ヘルプが「ブラウザで使うCanvaと同じ機能を利用できる」と明記しているとおり、デザイン機能そのものに差はありません。それでも入れる価値があるのは、通知やタブ、メモリの扱いといった作業環境の部分です。この記事では、公式ヘルプの記載をもとに、ブラウザ版との違い、動作要件、オフラインでできること、そして入れるべき人とブラウザ版で十分な人の分かれ目を整理します。

a person working on a laptop
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目次

結論|機能は同じ。違うのは作業環境

先に結論をまとめます。デザインの機能で選ぶ理由はありません。選ぶ基準は作業環境です。

公式は「ブラウザと同じ機能」と明記している

Canvaの公式ヘルプは、デスクトップアプリについて「ブラウザでCanvaを使う場合と同じ機能と機能性にアクセスできる」と書いています。つまりアプリを入れたから使えるようになるデザイン機能、というものは存在しません。

この点は最初に押さえておくべきです。「アプリ版のほうが高機能」という前提で比較している解説を見かけますが、公式の記載はそうなっていません。

差が出るのは通知・タブ・メモリの3点

公式ヘルプで確認できるアプリ固有の仕組みは、パソコンのOSと連携する部分に集中しています。共有やコメントをOSの通知で受け取れること、タブを別ウィンドウに切り出して並べられること、メモリが逼迫したときに非アクティブなタブを自動で止める仕組みがあることの3つです。

言い換えると、ひとりで単発のバナーを作るだけならブラウザ版で足ります。チームで共有しながら、複数のデザインを行き来する使い方をする人ほど、アプリの恩恵が大きくなります。

入手方法|公式サイトからのダウンロードが基本

Canvaの公式ヘルプが案内している入手経路は、公式サイトからのダウンロードです。WindowsとMacでページが分かれています。

Windowsの場合

公式のダウンロードページから入手します。対応は「Windows 10以降」と明記されており、32ビット版と64ビット版の両方が用意されています。ダウンロードしたインストーラーを実行し、画面の指示に従うだけで完了します。

Macの場合

同じく公式のダウンロードページから入手します。IntelプロセッサとAppleシリコンの両方に対応しています。

ブラウザから直接アプリで開く方法もある

すでにブラウザでCanvaを使っている場合は、画面右上のプロフィールアイコンから「デスクトップアプリで開く」を選ぶと、同じページをそのままアプリで開けます。作業中のデザインを引き継げるので、移行のときに便利です。

ストア経由の入手について注意点

Microsoft StoreにもCanvaの掲載はあります。ただしCanvaの公式ヘルプおよび公式ダウンロードページには、ストア経由の入手についての案内が見当たりません。確実なのは公式サイトからのダウンロードです。社内で配布する場合も、出どころをそろえておいたほうが管理が楽になります。

動作要件|入れる前に自分のパソコンを確認する

公式が公開している必要環境です。古いパソコンでは要件を満たさない場合があるため、ダウンロードの前に確認してください。

項目WindowsMac
OSWindows 10(バージョン1909)以降macOS 12(Monterey)以降
CPU1GHz デュアルコア以上64ビットIntel または Apple M1
メモリ1GB(推奨4GB)2GB(推奨4GB)
空き容量1GB1GB

あわせて、安定したインターネット接続とTLS1.2以上への対応が必要です。ブラウザ版を使う場合の最低要件は、Chrome 89以上、Firefox 102以上、Safari 15.0以上、Edge 89以上とされています。

メモリの推奨が4GBという数字は、あくまで動作する下限に近い値です。写真を多用したデザインや、ページ数の多い資料を扱うなら、8GB以上を実務上の目安と考えてください。

person using laptop computer
Photo by Christin Hume on Unsplash

デスクトップアプリにしかない仕組み

デザイン機能は同じでも、アプリ側にだけ用意されている仕組みがあります。公式ヘルプで確認できるものを整理します。

OSの通知を受け取れる

デザインの共有、メンション、コメントへの返信、タスクの割り当て、承認依頼といった動きを、パソコンのシステム通知で受け取れます。ブラウザを閉じていても届くのが利点です。

有効にする場所はOSごとに違います。Macはシステム設定の通知からCanvaを選び、WindowsはシステムメニューのCanvaから設定します。

タブを別ウィンドウに切り出せる

アプリ内で新しいタブを開いてデザインを作成でき、タブをドラッグして別ウィンドウに分離できます。並べ替えや、右クリックからの再読み込み、直前に閉じたタブを開き直す操作にも対応しています。

閉じたときに開いていたタブは、次に起動したときに自動で復元されます。作業を中断して翌日続きから始める、という使い方に向いています。

メモリを自動で節約する

設定の中にアプリのパフォーマンス項目があり、メモリが逼迫したときに非アクティブなタブを一時停止する仕組みと、逼迫する前に先回りして停止する仕組みが用意されています。後者は既定で有効です。

ブラウザで多数のタブを開いたまま作業する人は、Canvaが他のタブとメモリを奪い合わなくなる分、体感が変わります。

ファイルを直接開ける

エクスプローラーやFinderから、対応するファイルを直接Canvaで開けます。MacではDockのアイコンにファイルを重ねて開くこともできます。

リンクの開き方を固定できる

設定のプロフィール欄で、Canvaのデザインリンクをブラウザではなくアプリで開くよう指定できます。チームからSlackやメールでリンクが飛んでくる環境では、毎回ブラウザが立ち上がる煩わしさがなくなります。

オフラインで何ができるか|アプリ限定ではありません

ここが最も誤解されている部分です。オフラインでの編集は、デスクトップアプリだけの機能ではありません。

対応している環境と、していない環境

公式ヘルプによると、オフライン利用に対応しているのはデスクトップアプリ、パソコンのChrome・Edge・Safari、一定のバージョン以降のFirefox、Androidアプリ、モバイルブラウザです。

対応していないのはiPhoneとiPadのアプリ、古いバージョンのFirefox、そしてプライベートモードやシークレットモードです。つまりパソコンで使う限り、オフライン目的だけならブラウザでも足ります。

事前の準備が必要

オフラインで開けるのは、あらかじめ準備したデザインだけです。オンラインのうちに対象のデザインを選び、オフラインで利用可能にする操作をしておく必要があります。

準備したデザインはその端末にだけ保存されます。別のパソコンでは開けません。空き容量は2GB以上が推奨されています。

できることとできないこと

オフラインでできるオフラインではできない
テキストの編集と書式変更テンプレートや素材の利用
既存要素の移動・拡大縮小・色変更共有・コメント・共同編集
ページの追加AI機能(背景除去など)
基本的な写真編集とフィルター音声・動画のアップロード
端末内の画像アップロードダウンロードと書き出し
図形・線・表・グラフの追加ゼロからの新規デザイン作成

書き出しができない点は重要です。移動中に文言を直しておいて、オンラインに戻ってから書き出す、という使い方になります。

再接続できる期間は公式内で記述が分かれている

オフラインで作業を続けられる期間について、公式ヘルプの記載が一致していません。あるページでは最大14日と書かれ、別のページでは7日以内に再接続が必要と書かれています。

安全側に立つなら、7日以内に一度オンラインに戻して同期する運用にしてください。同期が終わるまではCanvaを開いたままにし、すべての変更が同期された旨の表示を確認してから閉じます。

person using macbook pro on blue and white chair
Photo by KOBU Agency on Unsplash

入れるべき人と、ブラウザ版で十分な人

ここまでの事実をもとに、判断の分かれ目を整理します。

入れたほうがよい人

  • チームで共有やコメントをやり取りしていて、通知を見落としたくない
  • 複数のデザインを並べて見比べながら作業する
  • ブラウザのタブを常時たくさん開いていて、動作が重くなりがち
  • Canvaを使う時間が長く、作業の中断と再開が多い
  • 会社で複数台に配布したい(法人向けの一括配布用インストーラーが用意されています)

ブラウザ版で十分な人

  • ときどき単発のバナーや資料を作る程度
  • 共有PCやネットカフェなど、インストールできない環境で使う
  • 会社の規定でアプリの追加インストールができない
  • 動作要件を満たさないパソコンを使っている
  • オフラインで使いたいだけ(ブラウザでも対応しています)

「アプリのほうが速い」は確かめてから判断する

アプリのほうが動作が軽いという説明をよく見かけますが、公式に性能差の記載はありません。体感差が出るとすれば、前述のメモリ節約の仕組みと、ブラウザの他タブと資源を奪い合わなくなることで説明がつきます。

制作の現場では、両方を1週間ずつ試して決めるようにしています。どちらもアカウントは同じなので、切り替えても作業内容は失われません。

うまく動かないときの対処

公式ヘルプが案内している切り分けの順番です。上から試してください。

手順1:ブラウザで同じ操作を試す

公式が最初に案内しているのがこれです。ブラウザでも同じ症状が出るならアプリの問題ではなく、アカウントや回線、Canva側の障害を疑います。ブラウザでは正常ならアプリ固有の問題です。

手順2:アプリとOSを最新にする

アプリ内から更新できます。更新を選ぶと自動で再起動します。あわせてOSの更新も確認してください。

手順3:アプリをリセットする

アンインストールではなくリセットです。作成したデザインはアカウント側に保存されているため、この操作で失われることはありません。

Windowsは設定からアプリと機能を開き、Canvaの詳細オプションからリセットを実行します。Macはライブラリフォルダを開き、アプリ本体以外のCanva関連フォルダを削除してから再起動します。

症状別のチェック

症状まず見るところ
白い画面や灰色の画面のままJavaScriptが無効になっていないか、ブラウザが最新か
頻繁に固まる・落ちる回線速度、不要なアプリとタブ、拡張機能、キャッシュ
オフラインですと表示され続ける接続を確認。編集内容は全選択してコピーし退避しておく
再接続しても同期されない同期完了の表示が出るまでCanvaを開いたままにする
同期が遅い・止まる更新せずに待つ。大きいデザインは分割する
再接続後にデザインが落ちるオフライン中に追加した動画が原因。削除してオンラインで入れ直す
man wearing white top using MacBook
Photo by Tim Gouw on Unsplash

会社で複数台に入れる場合

法人向けには一括配布用のインストーラーが用意されています。管理ツールから配布する運用に対応しており、ユーザー単位と端末単位のどちらでも導入できます。

削除もコマンドで一括実行できます。退職時の端末回収や、部署単位での入れ替えを想定するなら、最初からこの方式で配布しておくと後が楽になります。導入の設計から相談したい場合は、弊社でも対応しています。

よくある質問(FAQ)

Canvaのデスクトップアプリは無料で使えますか?

アプリ自体に追加費用はかかりません。使える機能はアカウントのプランに従います。無料プランのままアプリを入れても、利用できる範囲はブラウザで使うときと同じです。

デスクトップアプリとブラウザ版で機能に違いはありますか?

公式ヘルプは同じ機能にアクセスできると明記しています。デザイン機能の差はありません。違うのは通知、タブの扱い、メモリ節約といった作業環境の部分です。

オフラインでも編集できますか?

できます。ただしオンラインのうちに対象のデザインをオフライン利用可能にしておく必要があります。またオフラインでは素材やテンプレートの利用、書き出し、新規デザインの作成ができません。オフライン編集はブラウザでも使えるため、この目的だけならアプリは必須ではありません。

古いパソコンでも入れられますか?

Windowsは10のバージョン1909以降、Macはmacos 12以降が必要です。これを下回る場合はインストールできません。ブラウザ版であれば対応ブラウザの条件を満たせば利用できます。

アンインストールしたらデザインも消えますか?

消えません。デザインはアカウント側に保存されています。アプリを削除しても、ブラウザからログインすれば同じデザインを開けます。不具合の解消が目的なら、削除ではなくリセットを先に試してください。

ブラウザ版とアプリ版を併用できますか?

できます。同じアカウントでログインすれば内容は共有されます。会社のパソコンにはアプリ、外出先の共有PCではブラウザ、という使い分けも問題ありません。

まとめ|迷ったら使う時間の長さで決める

Canvaのデスクトップアプリは、デザイン機能を増やすものではありません。公式が同じ機能だと明記している以上、選ぶ基準は作業環境に置くべきです。

毎日のように使い、チームで共有し、複数のデザインを行き来するなら入れる価値があります。たまに使う程度なら、ブラウザ版のままで困りません。オフラインで使いたいという理由だけでアプリを選ぶ必要もありません。

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