LINE公式アカウントからグループを作ることも、友だちをグループに招待することもできません。参加できるのは、利用者の側から招待された場合だけです。しかもあらかじめ設定を有効にしておかないと、招待されても入れません。この記事では公式ヘルプの記載をもとに、できること、できないこと、そして代わりに使える手段を整理します。

結論を先に|公式アカウントは受け身でしか入れない
個人のLINEとは扱いが根本的に違います。まず全体像を押さえてください。
| やりたいこと | 個人のLINE | LINE公式アカウント |
|---|---|---|
| グループを作る | できる | できない |
| 相手をグループに招待する | できる | できない |
| グループに参加する | できる | 招待されればできる(要設定) |
| 同じグループに複数入る | 該当なし | 公式アカウントは1つまで |
「公式アカウントでグループを作って一斉に連絡したい」という使い方は、そもそも想定されていません。一斉連絡はメッセージ配信の機能を使うことになります。
グループに参加するための設定
招待されても、設定がオフのままでは参加できません。ここを見落として「招待したのに入ってこない」となる例が多い箇所です。
管理画面から有効にする
LINE Official Account Managerの設定からアカウント設定を開くと、グループ・複数人トークへの参加という項目があります。ここで参加を許可します。
設定を変えたあと、あらためて招待してもらう必要があります。設定前に送られた招待は無効になっている場合があります。
APIを使っている場合は別に設定が要る
Messaging APIで自動応答などを組んでいる場合は、開発者向けのコンソール側でも参加を許可する必要があります。こちらは初期状態では無効になっています。
管理画面だけ有効にしてAPI側を忘れると、動かないまま原因が分からなくなります。両方を確認してください。
1つのグループに公式アカウントは1つまで
同じグループに複数のLINE公式アカウントを同時に参加させることはできません。複数のブランドや店舗のアカウントを1つのグループに集める、という使い方はできません。
グループでのやり取りは課金されるのか
運用コストに直結する部分です。結論から言うと、グループ内での会話はチャット扱いになります。
カウントされないもの
公式ヘルプによると、チャットの送受信、応答メッセージ、あいさつメッセージは配信数のカウント対象外です。グループ内でのやり取りはこれに含まれます。
カウントされるもの
メッセージ配信とステップ配信、APIによる一斉送信はカウント対象です。友だち全員に送るタイプの配信が該当します。
なお、グループ宛に配信機能で送った場合の通数の数え方については、公式ヘルプで明確な記載を確認できませんでした。運用に組み込む前に、少数で試して実際のカウントを確認することをおすすめします。

グループでは使えない機能がある
参加できたとしても、1対1のチャットと同じようには使えません。運用設計の前に把握しておいてください。
チャットの履歴に出てこない
公式マニュアルには、チャットの利用履歴に表示されるのは1対1のチャットのみで、グループチャットや複数人でのチャットは表示されないと明記されています。
あとから経緯をたどりたい場面で困ります。重要なやり取りは、グループではなく個別のチャットで行うほうが安全です。
送った画像やファイルには保存期限がある
グループと複数人トークでは、画像と動画が2週間、ファイルが1週間で保存期間が切れます。資料を共有したあと、しばらく経ってから見返せなくなります。
期限のある資料共有には向きません。長く参照させたい資料は、自社サイトに置いてURLを送るほうが確実です。
管理画面の「グループ」は別のもの
混同されやすい点です。LINE Official Account Managerにもグループという機能がありますが、トークのグループとはまったく別物です。
複数アカウントをまとめて操作する機能
こちらは複数のLINE公式アカウントを束ねて一括管理するためのものです。同じグループに入れたアカウントに対して、メッセージ配信や応答メッセージ、クーポン、リッチメニューをまとめて作成できます。
店舗ごとにアカウントを分けているチェーンなどで役に立つ機能です。トークのグループとは目的が違います。
上限の数字
| 項目 | 上限 |
|---|---|
| 1グループに入れられるアカウント数 | 5,000 |
| 1人が管理できるグループ数 | 100 |
| グループのメンバー登録数 | 50人 |
運用担当を増やしたい場合は権限管理
「グループで複数人が対応できるようにしたい」という目的なら、探すべきはグループ機能ではなく権限管理です。
認証用URLを発行して招待する
設定の権限管理からメンバーの追加を選び、認証用のURLを発行します。相手が自分のアカウントでログインすると追加が完了します。
1つのアカウントに対して100人まで登録できます。店舗のスタッフ全員に権限を渡す、といった規模でも足ります。
URLの有効期限に注意
発行した認証用URLは24時間で失効します。しかも1回の発行につき1人だけ有効で、使い回しはできません。
複数人をまとめて追加するときは、人数分のURLを発行し、相手がすぐ操作できるタイミングで送ってください。翌日に回すと失効します。
権限の種類で操作範囲が変わる
管理者と運用担当者では、できることが違います。運用担当者は、管理者の追加や認証済アカウントの申請ができません。
外部の協力会社に配信だけ任せる場合は、運用担当者の権限で渡すのが適切です。自分自身の権限は変更できないので、設計は最初に決めておいてください。

グループの代わりに使える手段
グループを作れない以上、目的に応じて別の機能に置き換えます。
| やりたかったこと | 代わりに使う機能 |
|---|---|
| 複数の相手に同じ連絡をしたい | メッセージ配信、セグメント配信 |
| 特定の層だけに配信したい | チャットタグで分類して絞り込む |
| 参加者同士で交流させたい | オープンチャット |
| 有料会員だけの場を作りたい | メンバーシップ限定のオープンチャット |
| 問い合わせを複数人で捌きたい | 権限管理とチャットルームごとの担当者設定 |
交流させたいならオープンチャット
参加者同士のやり取りを生みたいなら、グループではなくオープンチャットが公式の受け皿です。公式アカウントのメンバーシップ機能には、限定のオープンチャットを特典として提供できる仕組みも用意されています。
ただしこの限定オープンチャットは、アプリ内課金のプランに限られ、作成できるのはLINEアカウントを連携済みの管理者だけです。導入前に条件を確認してください。
よくある質問(FAQ)
公式アカウントから自分でグループを作れますか?
作れません。友だちをグループに招待することもできません。参加できるのは、利用者の側から招待された場合だけです。
招待したのに公式アカウントが参加しません
管理画面のアカウント設定で、グループ・複数人トークへの参加が許可されているか確認してください。APIを使っている場合は、開発者向けコンソール側の設定も必要です。こちらは初期状態で無効になっています。
グループで送ったメッセージは配信数にカウントされますか?
チャットの送受信はカウント対象外です。応答メッセージやあいさつメッセージも同様です。カウントされるのはメッセージ配信やステップ配信、APIによる一斉送信です。
1つのグループに複数の公式アカウントを入れられますか?
入れられません。同時に参加できる公式アカウントは1つまでです。
管理画面のグループとトークのグループは同じものですか?
別物です。管理画面のグループは、複数の公式アカウントを束ねて配信などを一括で行うための機能です。トークのグループとは関係ありません。
運用担当を増やすにはどうすればいいですか?
設定の権限管理から認証用URLを発行し、相手に共有します。1アカウントにつき100人まで登録できます。URLは24時間で失効し、1回の発行につき1人だけ有効です。
まとめ|目的から機能を選び直す
LINE公式アカウントは、自分からグループを作ることも招待することもできません。この前提を受け入れたうえで、やりたかったことを別の機能に置き換えるのが近道です。
一斉連絡はメッセージ配信、交流はオープンチャット、複数人での対応は権限管理。この3つに振り分ければ、たいていの要望は実現できます。グループにこだわると、履歴が残らない、資料が消える、といった制約に後から悩むことになります。
参考にした一次情報
- LINEヤフー for Business|アカウント設定(グループ・複数人トークへの参加)
- LINE Developers|グループトークと複数人トーク(初期状態は無効、同時参加は1アカウントまで)
- LINE公式アカウントヘルプ|配信数のカウント対象
- LINEヤフー for Business|チャット(履歴の表示範囲、コンテンツ保存期間)
- LINEヤフー for Business|グループの作成(管理画面のグループ機能と上限)
- LINEヤフー for Business|権限管理
- LINEヤフー for Business|メンバーシップ(限定オープンチャット)