※本記事はプロモーションを含みます。
エックスサーバーでホームページとメールを運用している会社は、ホームページをエックスサーバーに置いたまま、メールだけをGoogle Workspaceに移せます。作業の中心は、サーバーパネルの「DNSレコード設定」でメールの届け先をGoogleに向けることと、エックスサーバー側のメールアカウントを整理することの2つです。この記事では、設定場所、DNSに入れる値、フォームへの影響、移行の順番をエックスサーバーの画面に沿って説明します。
エックスサーバーのままメールだけ移せる

ホームページのデータもWordPressも動かす必要はありません。変えるのは「メールをどこで受け取るか」だけで、DNS(ドメインの行き先を決める設定)にGoogle指定の値を足し、届け先をGoogleに切り替えます。
ホームページは普段どおり表示される
サイトの表示に使うAレコード(ドメインとサーバーを結びつける設定)には触れないため、切り替え中もサイトは止まりません。エックスサーバーの契約はそのまま続け、Google Workspaceの料金は別に払います。
「転送でGmailに届ける方法」との違い
エックスサーバーのメールを残し、無料のGmailに転送して読む方法もあります(エックスサーバーのメールを転送方式に切り替える方法)。ただ、Gmailから独自ドメインのアドレスで送る機能は2027年1月で終わることが案内されています(Gmailの送信元・POPが2027年1月廃止|独自ドメインメールへの影響と対策)。送信まで含めてGmailで完結させたい会社にはGoogle Workspaceが向いています。
| 項目 | エックスサーバー+転送 | Google Workspace |
|---|---|---|
| 追加の費用 | なし | 1ユーザーごとに月額 |
| 独自ドメインでの送信 | メールソフト等で別に設定 | Gmailからそのまま |
| カレンダー・ドライブ | 個人アカウント単位 | 会社として管理 |
| 退職者の対応 | サーバーパネルで個別に | 管理コンソールで停止・引き継ぎ |
設定する場所はネームサーバーで決まる
DNSの値を入れる画面は、ドメインを取った会社ではなく、ネームサーバー(DNSの情報を持つサーバー)の向き先で決まります。ドメインの管理画面で対象ドメインのネームサーバーを見て、「ns1.xserver.jp」〜「ns5.xserver.jp」ならエックスサーバー、「ns1.xdomain.ne.jp」などならXserverドメインのものです。
エックスサーバーのネームサーバーならサーバーパネル
Xserverドメインで取った場合も、お名前.comなど他社で取ってネームサーバーだけエックスサーバーに向けている場合も、設定はサーバーパネルの「DNSレコード設定」です。他社のドメイン管理画面にもDNSの欄はありますが、ネームサーバーがエックスサーバーを向いている間は使われません。
Xserverドメインや他社のネームサーバーの場合
Xserverドメインのネームサーバー(ns1〜ns3.xdomain.ne.jp)なら、Xserverアカウントのドメイン一覧から対象ドメインの「DNSレコード設定」で入力します。Cloudflareなど別のDNSサービスなら、その画面で同じ値を入れます。
| ドメインの取得先 | ネームサーバー | 設定する画面 |
|---|---|---|
| Xserverドメイン | ns1〜ns5.xserver.jp | サーバーパネル「DNSレコード設定」 |
| 他社(お名前.comなど) | ns1〜ns5.xserver.jp | サーバーパネル「DNSレコード設定」 |
| Xserverドメイン | ns1〜ns3.xdomain.ne.jp | Xserverアカウント「DNSレコード設定」 |
| どこでも | 他社のDNSサービス | そのサービスの管理画面 |
申し込みとプランの目安

エックスサーバーを使っていても、申し込み方は変わりません。Google公式の料金は2026年11月時点・1ユーザーの月額・税別で、年間プランがBusiness Starter 800円、Business Standard 1,600円です(月単位なら950円・1,900円)。メール中心ならStarter、ファイル共有や会議の録画が多いならStandardが目安で、違いはGoogle Workspaceの始め方(ムームードメイン編)で表にしています。最新の料金は公式でご確認ください。
申し込みでは「持っているドメイン」を選ぶ
Google Workspaceの公式申込ページで会社名と人数を入れ、ドメインを聞かれたらエックスサーバーで使っているドメインを入力します。新しく買う方を選ばないよう注意してください。14日間の無料試用(最大10ユーザー)があり、時期によってはGoogle公式の割引が案内されていることもあるので、申し込む前に公式の料金ページを見ておくと安心です。
初年度10%割引のプロモーションコードをお渡ししています
THREE D PLUS では、Google Workspace をはじめて導入する会社さま向けに、初年度のご利用料金が10%割引になるプロモーションコード(Business Starter・Business Standard が対象)をお渡ししています。コードは1社につき1つで、Google の公式サイトから直接お申し込みいただく場合に使えます。ご希望の方は、お問い合わせフォームから「Google Workspace 割引コード希望」とご連絡ください。ドメインやメールの設定のご相談もあわせて承ります。
サーバーパネルの「DNSレコード設定」での手順
ネームサーバーがエックスサーバーの場合の手順です。「DNSレコード設定」で対象ドメインを選び、「DNSレコード設定を追加」から1行ずつ追加します(旧サーバーパネルは「DNSレコード追加」→「確認画面へ進む」→「追加する」)。消す行を間違えるとサイトやメールが止まるため、1行ずつ確かめて進めます。
ステップ1|いまのDNSレコード一覧を控える
「DNSレコード一覧」を画面ごと保存します。初期状態では、ドメインと「www」のAレコード、内容がドメイン名のMXレコード(優先度0)、SPFのTXTレコードなどが入っています。
ステップ2|所有権の確認用TXTを追加する
管理コンソールに出る「google-site-verification=」から始まる値をコピーし、ホスト名は空欄、種別「TXT」、内容に値を入れて追加します。TTLと優先度は初期値のままで構いません。
ステップ3|MXをsmtp.google.comに切り替える
MXレコードは、メールの届け先を決める設定です。ホスト名は空欄、種別「MX」、内容「smtp.google.com」、優先度「1」を追加し、初期の「内容がドメイン名・優先度0」のMXを削除します。古いMXが残ると、一部のメールがエックスサーバーに届き続けます。2023年3月以前に登録した場合の「aspmx.l.google.com」など複数行の旧方式も、引き続き使えます。
ステップ4|SPFは「SPF設定」の「Gmail許可」で足す
SPFは「このドメインのメールを送ってよいサーバー」を宣言する設定です。エックスサーバーには最初から「v=spf1 +a:サーバー名 +a:ドメイン +mx include:spf.sender.xserver.jp ~all」という形の行が入っています。サーバーパネルの「SPF設定」で対象ドメインの「Gmail許可」をONにすると、「~all」の手前に「include:_spf.google.com」が追記されます。SPFは1ドメイン1行が原則なので、別の行を足すよりこの方法が確実です。
ステップ5|DKIMを追加して「認証を開始」を押す
DKIMはメールに電子署名を付けてなりすましを防ぐ設定です。管理コンソールの「アプリ」→「Google Workspace」→「Gmail」→「メールの認証」で値を作り、ホスト名「google._domainkey」、種別「TXT」で追加します。値が長いので途中で切れていないか確認し、反映後に「認証を開始」を押します。エックスサーバーの「DKIM設定」は、エックスサーバーから送るメール用の別の署名です。
ステップ6|DMARCは1つだけにする
DMARCは、SPFとDKIMに合わないメールの扱いを受け取る側に伝える設定です。サーバーパネルの「DMARC設定」をすでに使っていれば、一覧に「_dmarc」の行があります。DMARCは1つにまとめるので、無い場合だけホスト名「_dmarc」、種別「TXT」で「v=DMARC1; p=none; rua=mailto:受信アドレス」から始めます。詳しくは自社ドメインを守るSPF・DKIM・DMARC設定で説明しています。
| 設定 | ホスト名 | 種別 | 内容(例) |
|---|---|---|---|
| 所有権の確認 | 空欄 | TXT | google-site-verification=(管理コンソールの値) |
| メールの届け先 | 空欄 | MX | smtp.google.com(優先度1)※初期のMXは削除 |
| SPF | 空欄 | TXT | 既存の行に include:_spf.google.com(「Gmail許可」で追記) |
| DKIM | google._domainkey | TXT | v=DKIM1; k=rsa; p=(管理コンソールの値) |
| DMARC | _dmarc | TXT | v=DMARC1; p=none; rua=mailto:(無い場合だけ) |
反映には、MXと所有権の確認で最長72時間、SPFとDKIMで最長48時間かかることがあります。画面の名前は変わることがあるため、エックスサーバーのマニュアルもあわせてご確認ください。
エックスサーバーのメールアカウントの扱い

エックスサーバーのマニュアルでは、外部のメールサーバーを使うドメインは、メールアカウント・メーリングリスト・メールマガジンをすべて削除する必要があると案内されています。ただ、すぐ消すと過去のメールが失われるため、順番が大切です。
アカウントが残っていると起きやすいこと
エックスサーバーに同じアドレスのメールアカウントが残っていると、同じサーバーの中から送ったメールが、Googleではなくサーバー内のメールボックスに入ることがあります。たとえばWordPressのフォームから info@ への通知がGmailに届かず、エックスサーバー側に残ってしまう、という形です。
削除の前に過去のメールを取り込む
管理コンソールの「データ」→「データのインポートとエクスポート」→「データ移行」で、エックスサーバーのメールをIMAPで取り込めます。接続先は、サーバーパネルの「サーバー情報」やメールソフトの設定に出ているサーバー名です。実行できるのは特権管理者で、移るのはメールとラベル。後から届いた分も差分で追加できます。
削除は2週間ほど様子を見てから
反映待ちの間はエックスサーバー側にも届くことがあります。一般的には切り替え後2週間ほど両方を確認し、新しいメールが来なくなってから差分を取り込み、アカウントを削除します。メーリングリストは外部でメールを受けると使えないとFAQにあるため、Googleグループや別名(エイリアス)に置き換えます。
WordPressのお問い合わせフォームはどうなるか
ホームページをエックスサーバーに残す場合、フォームのメールはこれまでどおりエックスサーバーから送られます。SPFにエックスサーバーの分を残しておくことが大切です。
フォームのメールはエックスサーバーから出ている
Contact Form 7などは、特に設定していなければWordPressの標準の仕組みでエックスサーバーから送ります。差出人が info@御社ドメイン なら、受け取る側は「エックスサーバーがこのドメインのメールを送ってよいか」をSPFで確かめます。
SPFを「Google だけ」に書き換えない
Googleの手順どおり「v=spf1 include:_spf.google.com ~all」だけに書き換えると、フォームのメールが認証に失敗し、迷惑メールに入りやすくなります。「Gmail許可」で追記すれば、エックスサーバーの分とGoogleの分が1行に並ぶので、この問題を避けられます。
フォームのメールをGoogle経由で送る方法もある
SMTPプラグインでGmailの送信サーバーを使えば、フォームのメールもGoogle Workspaceから送れます。設定はWordPressでメールが届かない原因と対策を参考にしてください。
うまくいかないときのチェックリスト

トラブルの多くは、入力場所の間違い、古い設定の残り、反映待ちのどれかです。
所有権の確認が終わらない
ネームサーバーがエックスサーバーを向いているかを確認します。違う画面に入力していれば反映されません。値の前後の空白も見て、数時間おいてから確認し直します。
フォームの通知だけGmailに届かない
エックスサーバーに同じアドレスのメールアカウントが残っていないかを確認します。過去のメールを取り込んでから削除するか、通知先を一時的に別のアドレスにします。
一部のメールが届かない・迷惑メールに入る
受信できないなら初期のMX(内容がドメイン名・優先度0)の残りを、送信が迷惑メールになるならSPFが2行になっていないか、DKIMの「認証を開始」を押したかを確認します。
よくある質問
Q. エックスサーバーは解約しないといけませんか?
A. 必要ありません。ホームページはエックスサーバーのまま、メールだけを移せます。
Q. エックスサーバー側に「外部メールを使う」スイッチはありますか?
A. マニュアルで案内されているのは、MXをGoogleに向けることと、対象ドメインのメールアカウントなどを削除することです。削除は過去のメールを取り込んでから行います。
Q. 設定中にホームページが止まることはありますか?
A. MX・TXTの追加と初期MXの削除だけなら影響しません。Aレコードやネームサーバーには触らず、作業前の控えと見比べてください。
Q. Outlookなどのメールソフトはどうなりますか?
A. エックスサーバーの受信設定のままでは新しいメールが届きません。Googleアカウントを追加し直すか、Gmailのアプリやブラウザに切り替えます。
Q. 自分で設定するのが不安な場合はどうすればいいですか?
A. 消す行を間違えるとメールやホームページが止まります。サイトやサーバーを管理している制作会社に、控えを取ったうえで任せると安心です。
THREE D PLUS は大阪の Web 制作会社です。ホームページ制作から公開後の運用・改善までまとめてご相談いただけます。Google Workspaceの導入にともなうドメインやメールの設定もお手伝いしています。お問い合わせはこちら。